© Courtesy of Deborah Stratman and LUX, London
併映作品①
『ハックト・サーキット/原題:HACKED CIRCUIT』
2014年/15分/アメリカ/DCP/カラー/16:9/ステレオ
フランシス・フォード・コッポラ監督、ジーン・ハックマン主演による映画『カンバセーション…盗聴…』(1974)の編集で、スタッフが映像に音を加えている。それを記録した短編で、映画制作のメカニズムを伝えると同時に、リアルとは何かを問いかけ、監視社会への問題をも提起する。
〈監督〉
デボラ・ストラットマン/Deborah Stratman
映像作家、アーティスト。権力、支配、信念の問題に関する作品を制作し、場所、アイデア、社会がどのように絡み合っているかを探求している。ストラットマンは音を究極の多機能ツールとし、時間を超自然的なものと見なして表現する。ストラットマンの映画やアート作品は国際的に展示され、受賞している。現在シカゴに在住、イリノイ大学で教鞭を振るっている。
© Courtesy of Deborah Stratman and LUX, London
© Artificial Humors
併映作品②
『アーティフィシャル・ユーモア/原題:OS HUMORES ARTIFICIAIS』
2016年/29分/ポルトガル・ブラジル・スペイン/DCP/カラー/2.39:1/5.1ch
ブラジル先住民族の少女が恋する相手はキュートなAIロボット。やがて、都会でロボットはスタンダップコメディの人気者になってゆく。恋の行方は?ドキュメンタリー的アプローチから、マット・グロッソ州のヤワラピティ族やカマユラ族の村でも撮影された短編フィクション。
〈監督〉
ガブリエル・アブランテス/Gabriel Abrantes
1984年、米国ノースカロライナ州生まれ。監督作が、カンヌの監督週間と批評家週間、ベルリン国際映画祭、ロカルノ映画祭、ヴェネツィア・ビエンナーレ、トロント国際映画祭などで紹介される。カンヌ批評家週間でグランプリ受賞のほか、ベルリン国際映画祭EFA賞、ロカルノ映画祭金豹賞、EDPヤングアーティスト賞など数多くの受賞を誇る。リンカーン・センター(ニューヨーク)とBAFICI(ブエノスアイレス)でのレトロスペクティブでも作品が上映されている。現在、リスボンに在住。
© Artificial Humors
© NEPTUNE FROST
併映作品③
『ネプチューン・フロスト/原題:NEPTUNE FROST』
2021年/105分/ルワンダ・アメリカ/DCP/カラー/1.66:1/5.1ch
アフリカ・ブルンジ共和国の電子廃棄物キャンプでは、独裁者が奴隷労働を強いていた。宇宙の力を通じて脱出したインターセックスの主人公が、鉱山労働者や反独裁ハッカー集団とともに特殊な回路を…。共同監督のS・ウィリアムズが作曲も手がけたアフロフューチャリスティックなSFパンク・ミュージカル。
〈監督、音楽〉
ソウル・ウィリアムズ/Saul Williams
アメリカの詩人、ミュージシャン、俳優。ウィリアムズはマーク・レヴィンの映画「スラム」で俳優デビューし、共同執筆も担当。この映画は1998年のサンダンス映画祭で審査員大賞を、カンヌ国際映画祭でカメラ・ドールを受賞した。ソウルが出演した「Aujourd'hui - TEY」(アラン・ゴミス監督)は2013年のFESPACOで金賞を受賞、同映画祭で最優秀男優賞を受賞した初のアフリカ系アメリカ人となった。またウィリアムズはこれまでに5冊の詩集を出版している。ミュージシャンとしては、6枚のアルバムをリリースし、カニエ・ウェスト、ナズ、ジャネール・モネイ、ナイン・インチ・ネイルズ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ザ・ルーツ、モス・デフ、アレン・ギンズバーグ、アミリ・バラカ、ギル・スコット・ヘロン、エリカ・バドゥなどのアーティストと共にツアーやコラボレーションを行ってきた。
〈監督〉
アニシア・ユゼイマン/Anisia Uzeyman
女優、劇作家、映画監督。ルワンダ生まれ。フランスの高等演劇学校で演劇を学ぶ。ユゼイマンの監督デビュー作「Dreamstates」は全編がiPhoneで撮影され、ソウル・ウィリアムズが出演。この映画は2016年のロサンゼルス映画祭で初上映された。彼女はまた、数多くのミュージックビデオも監督している。女優としては、映画「Aujourd'hui-TEY」(ここでソウル・ウィリアムズと出会った)や、ゲティ・フェリン監督の長編作「Ayiti Mon Amour」(2017年のトロント国際映画祭で初上映)に出演。ユゼイマンは自身のオリジナル脚本を詩的に表現した「Saolomea, Saolomea」を2021年に出版もしている。